本ページでは IB English B の Paper1の点数を伸ばすために意識するべき3つのポイントを紹介します。
English B Paper1は SL と HL で試験時間と求められる字数が異なりますが、今回紹介するポイントは SL、HL のどちらにも役立つものなのでぜひ最後まで読んでみてください!
English B Paper1がどのようなテストで、どのように評価されるか知りたい方は僕がこちらの記事でわかりやすく説明しているのでこちらをご覧ください!
知っておくべきテクストタイプの重要性
3つのポイントを紹介する前に知っておくべきことがあります。
それが Paper1におけるテクストタイプの重要性です。
English B Paper1はライティングの試験のため、当たり前ですがある程度の英語力が必要とされます。
しかし、英語力以前に点数をとるために大切なことがテクストタイプに対する理解を示すことです。
English B の試験は3つの評価項目、クライテリア A(言語面)、クライテリア B(内容面)、クライテリア C(テクスト面)をもとに評価されます。
英語力に関する評価がクライテリア A ですが、今回紹介する3つのポイントは主にクライテリア B と C にかかわる要素であり、テクストタイプと大きく関わってきます。
IB English B では約20のテクストタイプを扱っています。
僕が授業で扱っていた教材には15種類のテクストタイプがあり、それらがどのような場面で書かれるのか、どのようにして書くのかについて学びました。
そもそもテクストタイプとは何なのでしょうか?
簡単に言ってしまえば、文章の種類ですって。
以下にテストで出題される可能性があるテクストタイプを21個紹介します。
Diary entry | Personal letter / email | Journal entry |
Formal letter | Essay | Proposal |
Instructions / guidelines | News report | Article |
Blog entry | Brochure / pamphlet / leaflet | Interview |
Review | Editorial | Speech |
Flyer | Letter to the editor | Opinion column |
Official report | Social media posting | Online forum posting |
これですべてではないかもしれませんが、これらが僕が知っている21個です。
English B Paper1ではテクストタイプを自分で選択して文章を書いていくのですが、これら21個の中から選択するわけではありません。
各設問で提示される3つの選択肢から正しいテクストタイプを選びます。
また、設問自体も3つの中から1つ選択します。
分かりやすいように簡単な例題を作ってみました。
例題:
You have recently seen a brand-new documentary movie, and now you want to share it with every student at your school. In a text, describe the movie’s events and comment on how influential or not the story was.
Diary | Review | News article |
Paper1ではこのような問題が3つ提示され、そのなかから1つの問題を選択します。
さらに、その問題の中で3つのテクストタイプから最も状況にふさわしいものを選択するのです。
まず、このテクストタイプには3つの選択肢と同時に3つの評価があります。
簡単に表すと、
- あてはまる
- 若干あてはまる
- あてはまらない
みたいな感じです。
最もあてはまるテクストタイプを選択した場合は5~6点
若干あてはまるテクストタイプを選択した場合は3~4点
あてはまらないテクストタイプを選択した場合は0~2点
といった感じになります。
また、点数をとるには正しいテクストタイプを選択するだけでなく、テクストタイプの構成や特徴を理解していることが見える必要があります。
しかし、誤ったテクストタイプを選択しても最大の点数をとる方法があるのです!
この方法もこれから紹介する点数を伸ばすコツと大きく関わってきます。
Paper1攻略のための3つのポイント
では、Paper1を解く際に意識するべき点について説明していきます。
結論から述べると、意識するべき3つのポイントはこれです。
それでは一つずつ簡単に説明していきます。
問題文中で示される「観客」に注目する
Paper1の設問では状況設定がされており、その中で必ず、自分が文章を書く相手(観客)が提示されています。
「観客」に着目することで自分が選択するべきテクストタイプが絞れるのです。
先ほどの例題を見てみましょう。
例題:
You have recently seen a brand-new documentary movie, and now you want to share it with every student at your school. In a text, describe the movie’s events and comment on how influential or not the story was.
Diary | Review | News article |
この問題においては「観客」は自分の学校に通う生徒全員です。
これが分かるだけで、3択の中から1つのテクストタイプを消去することができます。
どれかわかりますか?
そうです、Diary(日記)です。
先ほど説明したように、3つの選択肢の中には、最もあてはまるもの、若干当てはまるもの、あてはまらないもののがあります。
そして、あてはまらないものは基本的に「観客」の時点で全く違うことが多いです。
この例での Diary(日記)は特定の観客がいません。
これが Email だった場合でも、基本的には観客は1人のため除外できます。
これだけです。
「観客」に注目することで、クライテリア C で最低評価をもらうことを回避できます。
そして、2番目にあてはまるテクストタイプを選択した場合でも、今紹介したポイントと次に紹介するポイントを意識すれば、最高評価をとることができる可能性があるので、この時点で恐れることはもうないといえます。
問題文中の「コマンドターム」に注目する
まず、皆さん「コマンドターム」とは何か知っていますでしょうか?
日本語では「指示用語」とも言います。
コマンドタームは、問題が解答者に何を求めているのかを示します。
僕たちは、そのコマンドタームに従って文章を書いていかなければなりません。
全て挙げるときりがないのですが、以下にいくつか主要な例を挙げておきます。
- Comment
- Define
- Evaluate
- Describe
- Discuss
- Explain
もちろんこれ以外にもたくさんのコマンドタームがあります。
ぜひネットで「Command Terms」と検索してみてください。
また、コマンドタームは今回取り上げた English B の科目だけでなく、IB 全体として用いられ、重要視される点であるため、覚えておけばどの科目でも役に立ちます。
その理由は、
テクストタイプを見分けるヒントになるのと、コマンドタームに従わなければ点数がもらえないからです。
もう一度、先ほど用いた例題を見てみましょう。
例題:
You have recently seen a brand-new documentary movie, and now you want to share it with every student at your school. In a text, describe the movie’s events and comment on how influential or not the story was.
Diary | Review | News article |
ひとつ前では、問題文中の「観客」に注目することで正しいテクストタイプの候補を Review と News article の2つまで絞ることができました。
そして、この2つから最終的に最も適切なものを決定する際にコマンドタームはヒントになります。
この例題でのコマンドタームは describe と comment です。
これを踏まえてどれが最も適切なテクストタイプでしょうか?
答えは、
Review です。
ここで、鍵となるのは comment というコマンドタームです。
comment はあることについて自分の意見を述べることであり、なかなか News article で個人的な意見を述べることはありません。(もちろんある可能性もあり、それについてはこの後説明します)
しかし、Review の場合はどうでしょうか。
物事について説明し、それに対しての自分の意見を述べる。
そして、観客も大勢の人々。
ピッタリ問題文とマッチします。
このようにして、テクストタイプを見分けることができるのです。
あとは、このコマンドタームに従って、しっかりと映画について説明し、それがいかに影響を与えるものかそうでないかについて自分の意見を述べれば点数がもらえます。
たしかに、この例題では News article もあてはまってもおかしくはないように思えます。
学校の生徒全員に向けて学校新聞として書けますし、必ずしも個人的な意見を書かないわけではありません。
このように誤ったテクストタイプを選択してしまった場合でも最高評価を得る方法があるのです。
それが、自分の書いたテクスト内で「観客」を特定することと「コマンドターム」に従うことです。
例えば、挙げた例題で News article を選択した場合、
しっかりと新聞記事が学校の生徒全員に向けられて書かれていることが分かるようにし、describe と comment という2つの指示に従っているようにすれば大丈夫です。
方法はさまざまです。
学校新聞と大きく書くのもいいですし、「全校生徒へ」とどこかに書くのでも大丈夫です。
そして、いつも通りコマンドタームに従って文章を書くだけです。
僕はテスト直前までこれについて知らず、間違った選択をしたら終わりだとずっと不安に思っていました。
しかし、誤った選択をしても原点を回避できると知れば、その不安もなくなります!
創作でもいい
最後のポイントは知っている人も多いと思います。
それが、Paper1の内容がすべて作り話でいいということです。
例題:
You have recently seen a brand-new documentary movie, and now you want to share it with every student at your school. In a text, describe the movie’s events and comment on how influential or not the story was.
Diary | Review | News article |
この問題でもそうです。
ドキュメンタリー映画は実際に見たものである必要なんてありません。
登場人物も話の内容もすべて作り上げていいのです。
これは、新聞記事を書く際に取り上げることが専門家からの意見についても同じです。
とにかく全部自分が好きなように創作していいのです。
この特権を利用して自分の書きやすい、得意な分野に持ち込むことだって可能です。
これを知っているのと知らないのとでは全く違うので、覚えておきましょう!
まとめ
これら3つを意識するだけで間違いなく Paper1の点数が伸びます。
また、試験に対する不安も和らぐことでしょう。
最後に、これらは IB での2年間を通して僕が個人的に重要だと感じたポイントです。
他のサイトにもいくつかコツが載っているものもあるので、そちらも参考にするとより高い点数を狙えるようになると思います。
では、また別の記事でお会いしましょう!